妻沼聖天山は、埼玉県熊谷市妻沼にある高野山真言宗の寺院です。
平安末期の1179年(治承3年)、武蔵国長井庄の庄司、斉藤別当実盛が、自らの守り本尊「大聖歓喜天」を祀る聖天宮を建立し、長井庄の総鎮守としたのが始まりと、伝えられています。
その後、1197年(建久8年)に良応僧都(実盛の子である実長)が、聖天宮の別当寺院として、歓喜院長楽寺を建立しました。
以来、聖天堂は何度も時の為政者によって再建、修復されながら信仰され続けてきました。
最大の危機が、1670年(寛文10年)に起きた妻沼の大火で、聖天堂をはじめ堂社は、ほとんど焼失してしまったのです。
焼失50年後、再建の動きが始まりました。再建のための資金集めは、地域の人々が中心でした。そして、1735年(享保20年)に着工、完成したのが25年後でした。
その彫刻と彩色の建物も250年の時間の流れと同時に、老朽化し彩色は失われたことから、大規模改修が平成の大改修として始まりました。
2003年(平成15年)から2010年(平成22年)間での7年間の工事期間を経て、平成23年6月に一般公開されました。更に、2012年(平成24年)7月に聖天堂が国宝に指定され、多くの参拝者で賑わい、地域は活気付いています。
●聖天山歳時記
●国宝歓喜院聖天堂
●大工棟梁林兵庫政清
妻沼聖天山公式ホームページ